壁打ちで上達しない人がやりがちなこと|体の使い方で変わる一人練習

壁打ちで上達しない人がやりがちなこと|体の使い方で変わる一人練習 技術・フォーム

壁打ちでは当たる。でも試合になるとまた崩れる。そのギャップ、ずっと気になっていませんか。

ボールが返ってくるリズムに乗って、何十球と打ち続ける。あの感覚は、普通のラリー練習とは少し違う心地よさがあります。

壁の前では安定しているのに、スクールやゲームになると「また今日も崩れた」。実戦になるとバラバラになる。なぜそうなるのか。

壁打ちで上達しない人がやりがちなこと

壁打ちで上達しない人がやりがちなこと

壁打ちをしているのに実戦で活きてこない、という話は珍しくありません。ではどんな取り組み方が多いのでしょうか。

よくあるのが「できるだけ多く返す」ことを目標にしてしまうケースです。壁に当てて、跳ね返ってきたボールをまた当てる。それを続けるうちに、ラリーを続けることそのものが目的になっていきます。

その状態でフォームを見てみると、腕だけでボールを合わせにいっていることが多いです。体を大きく使うよりも、ラケットをボールに当てる動きだけが繰り返される。壁打ちは相手がいないぶん、その癖がつきやすい環境でもあります。

もうひとつよくあるのが、スイングが小さくなることです。壁からの返球は速く、準備が遅れがちになります。テイクバックが浅くなり、当てにいくだけのコンパクトなスイングになる。それが続くと、実戦でも同じ小さな打ち方がでてしまいます。

壁打ちはボールが確実に返ってくるぶん、「なんとなく打てている」状態になりやすい。そこに落とし穴があります。

「ボールを返すだけ」が手打ちの癖を作る

手打ちという言葉をよく耳にしますが、腕だけでボールを操作しようとする状態のことです。体を連動させずに、腕の力だけでラケットを振る。スクールでコーチから「腕だけ使ってる」と指摘されたことがある方も多いかもしれません。

壁打ちでボールを返すことだけに集中していると、この手打ちの動きが少しずつ固まっていきます。ボールが返ってくるまでの時間が短いため、体を引いてテイクバックを作る余裕が生まれにくい。自然と腕先でボールを合わせる動きになるのです。

実戦のラリーでは、壁打ちよりもボールに時間的な余裕があることも多いです。ところが、壁打ちで身についた「腕でさっと合わせる」動きが出てしまう。力んでいるわけでもないのに、ボールに力が乗らない、コントロールが安定しない、という状態が起きやすくなります。

テニスでなぜ力を抜くことが大切かについては、テニスで脱力できない本当の理由でも触れています。手打ちと力みは、切り離せない問題として出てくることが多いです。

壁打ちは、どう使うかで効果がまったく変わります。

壁打ちをどう使うかで、全然変わる

壁打ちを一人練習として活かすには、「返すこと」ではなく「体の使い方を確認する場所」として使うことがひとつの考え方です。

まず意識したいのが、テイクバックを早く作ることです。ボールが壁に当たった瞬間、すでにテイクバックが完成しているくらいのつもりでいると、スイングに余裕が生まれます。慌てて合わせにいく動きではなく、ためてから振り出す感覚です。

次に、打つ前に一度、足の位置と体の向きを意識する習慣をつけると変わってくることがあります。打点に入る前に体を横向きにして、軸足に乗ってからスイングする。ズドンと体の重みが乗ったボールと、腕だけで当てたボールでは、壁に当たったときの音が違うのがわかる方もいます。

連続して打ち続けることよりも、1球ごとに「今の体の使い方はどうだったか」を確認しながら進める方が、感覚の積み上がりが変わるという話もあります。コントロールや安定を求めて球数をこなすより、1球に丁寧に向き合う練習の方が実戦に活きやすいと言われています。

壁打ちでのフォームや打ち方の変化については、テニスが上達しない人の共通点もあわせて読んでいただくと、体の使い方の視点が広がるかもしれません。

壁打ちで変わった人の話

ここでは、壁打ちの取り組み方を見直したことで変化があったという事例を紹介します。創作ではなく、実際に聞いた話をもとにしています。

ある40代の男性は、週1回のスクールに加えて壁打ちを続けていましたが、試合になるとフォームが崩れる悩みを持っていました。壁打ちでは安定しているのに、ゲームになるとボールがバラバラになる。その理由がずっとわからなかったと言います。

あるとき、打ち方よりも「体をどう使っているか」に目を向けてみるよう促されました。壁打ちのとき、自分が腕だけでボールを合わせにいっていることに、その場で気づいたそうです。体を全体的に使う感覚を少しずつ確認しながら練習するようにしたところ、スクールでのラリー中にコーチから「準備が早くなった」と言われる場面が出てきたといいます。

別の30代の女性は、壁打ちの練習量を増やしてもなかなか実感が出なかった時期があったそうです。むしろ球数を減らして、1球ごとにスイング後の体の形を確認する練習に切り替えたところ、しばらくしてコントロールが変わってきたと話していました。

どちらの事例も、練習の「量」より「何を確認するか」が変わることで、実戦との差が縮まってきたという流れです。

よくある質問

テニスで壁打ちは意味ないですか?

意味がないとは言えませんが、何を意識してやるかによって効果が大きく変わります。ボールを返し続けることだけを目的にすると、手打ちの癖がつきやすい側面があります。反対に、体の使い方や準備のタイミングを確認する場として使うと、実戦に活きやすい練習になります。「壁打ちは意味がない」と感じたことがある方は、壁打ちの意味についての記事もご覧ください。

壁打ちのコツは何ですか?

ひとつは、ボールが壁に当たった瞬間にテイクバックを始めることです。返球が速い分、準備が遅れがちになるため、早めに体を引いておく意識が役に立ちます。もうひとつは、打ち続けることより1球ごとに確認することです。フォームを確かめながら進めると、感覚が積み上がりやすくなります。壁打ちを通じて体の使い方が変わると、ラリーでの安定感も変化してくることがあります。

壁打ちのメリットを教えてください

一人で好きなタイミングに練習できることが大きなメリットです。打点の位置、テイクバックのタイミング、スイングの形など、繰り返し確認したいことを自分のペースで試せます。また、返球リズムが一定なため、体の動きを安定させる確認作業に向いています。コートや相手がいなくても練習できるという意味では、継続しやすい環境でもあります。ただし、実戦のラリーとはボールのスピードや軌道が違うため、壁打ちで体の使い方を整えつつ、スクールや試合との感覚をつなげていくのがうまい活かし方だと言われています。壁打ちで確認した感覚を、ラリーの中でも出せるようにしていくことが、一人練習の本来の目的といえます。

一人でラケットを振り続ける時間は、確かに積み上がっています。ただ、その時間が実戦につながるかどうかは、「何を意識しているか」で変わってきます。

体の使い方を整えると、壁打ちの感覚が実戦でも出やすくなったという話は少なくありません。量より確認、がひとつのキーワードかもしれません。

壁打ちで感じた「ズドンとした手応え」を試合でも出したい方は、体の使い方から整えることを試してみてください。

体の使い方を体験してみたい方へ

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